01.“なんかいい感じ” を言語化しよう
まず初めは“なんかいい感じ” と思った理由を具体的にしていきましょう。
なぜこれを始めにして欲しいかというと、よいと思った理由を明確にすることで自分の中で企業選択の軸ができ、その属性を持つ企業を選んで受けることができるからです。
秋以降は多くの企業と接点を持ち、持ち駒を増やすことが必要です。
その際に「ただ興味ある」ではなく、「○○という部分に関心があるから受ける」の方が企業の特性が散らばりにくく一貫性をもって企業選びをすることができます。
また“なんかいい感じ” を具体的にする時に大切なのが、他の企業を見るときにその軸が活用できるのかという点です。
例としては「社員の○○さんがいるからこの企業が良い感じだった」では、他社を見るときに応用できません。
同じく人由来の“なんかいい感じ” でも「エレベーター内で会った社員の方が自分を気遣って声をかけてくれて嬉しかった。このように困っている人がいたら声を積極的にかけられるような文化を持つ企業がよい」など自分軸に落とし込みましょう。例のような場合は企業理念や働き方、社員間の雰囲気が重要になると思います。オープンカンパニーなどで実際に社内を見る機会があれば企業選択に活かせるかもしれません。
私はオープンカンパニーに参加するたびに、感じたことを整理してスケジュール帳に書いていました。就活中にそれまでのものを定期的に読み返すと違う企業でもよかった点が同じだったりして自分が何に惹かれて企業を選んでいたのかがよくわかりました。
このように“なんかいい感じ” を具体的にし、見返せるようにしておくとあとはその軸に引っかかる企業を積極的に受けていくだけになり考えて立ち止まることが必然的に少なくスムーズに企業を選べるようになります。
02.意外に大事な“なんか違う?” の感情
次に向き合うのは“なんか違う?” の感情です。これは企業が纏う雰囲気や考え方が自分とは合っていないため抱く感情です。
そのため“なんか違う” を整理できれば選考を受けるか・受けないかの判断がすぐにできるようになります。
想像してみてください。少しでも違和感を覚えた企業から内定が出たとして素直に喜んで内定承諾はできるのでしょうか。貴重な時間を使って選考を受けるので、就活生の皆さんには“納得”内定ができる企業の選考を受けてほしいです。
就活中は内定が欲しいという気持ちが先行してしまい、とりあえず選考を受けてしまうこともあると思います。
しかしそんな時こそ“なんか違う” という違和感を大切にしてください。
その違和感が企業として当たり前になっている部分にあると、入社後にギャップが生まれる原因になります。例えば、就業時間内に仕事を終わらせるという時間管理能力を評価する会社と残業をすることで多くの仕事をこなしていると判断する会社では評価される人のタイプは違います。
どちらの人を評価するかは会社の方針と文化によるのです。
自分では就業時間内に業務を終わらせてメリハリをつける働き方が理想だと感じている人が説明会で「残業があるから基本給にプラスで稼げます」と言われても違和感があると思います。この些細な“なんか違う”の感情を無視して、入社してしまうと自分の思い描く働き方にならず苦しい思いをするでしょう。
それを避けるために大学3年秋の気持ちにまだ余裕がある段階で“なんか違う?” の感情の具体化行うことが重要です。就活が行き詰まったときに見返して、その企業を受けるか受けないか選択を間違えないための材料にしてください。
03.おわりに
夏の就活を振り返ってみて志望業界や職種に変化や気づきはありましたでしょうか。
“なんかいい感じ” “なんか違う” が明確になれば企業の選定が進み始めます。
“なんかいい感じ”に当てはまる企業のイベントや説明会には継続的に参加しましょう。
反対に“なんか違う”に当てはまる企業は受けないという選択肢もあることを頭に入れておきましょう。
働きはじめると待遇や制度面と同じくらい働く際のモチベーションもとても重要になります。理想の姿に近づける企業に入社しても、企業文化ついていけず無理をしなければならない環境では落ちついて長く働くことは難しいと思います。自分の気持ちが一番大事ということは忘れずに、現段階の正直な気持ちを整理してみましょう。