01.警備員になるには
警備員になるための一般的な方法は、警備会社に就職することです。警備員は社会的にニーズが高く、多くの企業が積極的に採用活動をしています。
警備員になるための専門学校などはなく、学歴はあまり重視されない傾向です。また、特別な資格もいらないため、新卒の学生と転職者のどちらにとっても目指しやすい職種といえるでしょう。
また、警備会社に採用が決まると、入社後に新任教育を受ける必要があります。なぜなら、警備業法で「新規に警備員を採用して現場に送り出す際には、所定の教育を受けさせなければならない」と規定されているためです。
このように研修が義務付けられているため、未経験であっても心配はありません。また、警備の経験があったり関連資格を持っていたりすると、研修が免除となる場合もあります。
02.警備員になるには向き不向きがある
警備員になるには、向き不向きがあります。ここでは、警備員に向いている人の特徴や欠格事由を解説
するので、自分に当てはまるかどうか確認してみてください。
警備員に向いている人の特徴
警備員に向いている人の主な特徴は、以下の3つです。
- 他者への気配りができる人
- 長時間集中力を保つことができる人
- 社会的マナーを心得ている人
他者への気配りができる人は、警備員に向いています。警備員の主な仕事は、人々の命や財産、場の安全を守ることです。先回りした予測を行いあらゆることに気を付けることで、事件や事故を未然に防げる可能性が高まります。
また、長時間立ちっぱなしの警備や巡回業務など、警備員の仕事には集中力も必要です。そのため、長時間集中することに自信がある人ほど警備員に向いているでしょう。
警備員の仕事には、一人で配置され淡々と業務に取り組む現場もあります。一方で、チームで働く現場や利用者の対応が求められるケースも珍しくありません。円滑なコミュニケーションができれば、警備員の仕事に役立てられるでしょう。
警備員になれない人|欠格事由
警備員になるには、警備業法で定められている欠格事由に該当しないことが必須条件です。警備員の欠格事由には、以下の8つがあります。
- 18歳未満
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 過去に禁固以上の刑または警備業法の規定に違反し罰金刑となり、処分から5年以上経過していない者
- 直近5年間で警備業法に違反した者
- 集団・または常習的に警備業の規則に掲げる罪にあたる行為を行う恐れがある
- 暴力団員と関わりがある
- アルコールや薬物の中毒者
- 心身に障害を抱え、警備業務を正しく適切に行うのが難しい者
欠格事由には「過去に犯罪を起こした人」や「心身に障害を抱えている人」などが該当します。法律に従い、欠格事由に該当する人は警備員になれません。
03.警備員になるにはキャリアイメージの具体化がおすすめ
警備員になるには、具体的なキャリアイメージを描くことが重要です。
一般的に、警備員からのキャリアパスはそれほど多くありません。しかし、国家資格を取得するなどして、責任者や管理者としてキャリアアップできれば、警備業界で長く活躍できるでしょう。
警備員のキャリアパス
警備員になるには、まず警備会社に就職します。入社後は、現場警備員として経験を積み、資格取得を経てキャリアアップするのが一般的です。
現場で警備リーダーを経験後は、現場責任者や教育担当としてキャリアアップするほか、警備の管制へキャリアチェンジできます。警備員として経験とスキルを積むことで、キャリアの選択肢を広げられるでしょう。
警備員のキャリアアップに役立つ資格
警備員のキャリアアップには、関連資格の取得や講習の受講などが役立ちます。警備員のキャリアアップに役立つ主な資格は、以下の通りです。
スキルアップ支援として、研修の実施や国家資格の取得をサポートしている警備会社もあるので、確認してみてください。
警備業務検定(国家資格) | 警備業法に定められた警備員の国家資格 業務別に6種類の資格がある(施設警備業務、交通誘導警備業務、雑踏警備業務、 貴重品運搬警備業務、核燃料物質等危険物運搬警備業務、空港保安警備業務) |
機械警備業務管理者講習(国家資格) | 機械警備業務に必要な専門的知識と業務管理能力を証明する国家資格 |
警備員指導教育責任者講習(国家資格) | 警備員の指導や教育を行うための国家資格1号警備から4号警備まで4種類の区分がある |
上級救命講習 | 緊急時に備えた救命技術を学べる |
防火・防災管理講習 | 防火・防災に関する知識や火災発生時の対応を学べる |
04.まとめ
警備員になるには向き不向きがありますが、特別な資格や経験は必要ありません。警備会社に就職し、所定の教育を受ければ警備員になれます。
一般的に、責任感や使命感が強く、体力に自信がある人などは警備員に向いているでしょう。一方で、警備業法で定められている欠格事由により、18歳未満の人や過去犯罪歴がある人などは警備員になれません。
警備員の仕事は需要が高く、社会に貢献できるやりがいのある職業です。警備員としてのキャリアイメージを具体化することで、将来的に長く活躍できるでしょう。